どくだみチンキの作り方、使い方、効能、注意点と副作用

どくだみチンキの作り方、使い方、効能、注意点と副作用

どくだみチンキとは

「どくだみチンキ」とは、どくだみ(学名:Houttuynia cordata)の全草または葉をアルコールに漬け込んで成分を抽出した液体のことです。日本では民間療法として古くから利用されており、外用・内服の両方に使われることがあります。

どくだみチンキの成分

どくだみには、次のような成分が含まれています:

  • フラボノイド(抗酸化作用、抗炎症作用)
  • クエルシトリン、ルチン(血管強化、抗炎症)
  • テルペン類(抗菌作用)
  • イオウ化合物(独特の匂いの元、抗菌作用)

どくだみチンキにする理由

アルコールに成分を溶かすことで、どくだみの有効成分を長期間保存できる状態にし、必要に応じて希釈して使用できます。生のどくだみよりも扱いやすく、濃度調整も可能です。

どくだみチンキの作り方

どくだみチンキは、自宅でも簡単に作ることができます。

材料

  • ドクダミ(乾燥したもの):100g
  • ホワイトリカーまたはエタノール:500ml
  • 煮沸消毒した瓶:適当な大きさのもの

作り方

どくだみチンキの基本的な作り方です。動画も掲載していますので参考にして下さい

  1. ドクダミをよく洗い、水気をしっかり切る。
  2. どくだみを細かく刻む。
  3. ドクダミを瓶に入れ、ホワイトリカー(エタノール)を注ぐ。
  4. 蓋をしっかり閉めて、冷暗所に2週間ほど置く。
  5. 2週間後、ガーゼなどで濾して、ドクダミを取り除く。
  6. 清潔な瓶に移し替え、冷暗所に保存する。

どくだみチンキの作り方動画

どくだみチンキの効能・効果

どくだみチンキには、様々な健康効果があります。以下に、どくだみチンキの主な効果とその利用方法について詳しく説明します。

どくだみチンキの効果

1. 抗菌・抗炎症作用

どくだみには、強い抗菌・抗炎症作用があります。これにより、軽い切り傷や擦り傷、虫刺され、湿疹、にきびなどの皮膚トラブルに効果的です。

2. 美肌効果

どくだみチンキは、美肌効果も期待できます。炎症を抑え、肌のトーンを均一にする作用があり、化粧水として使用することで肌の調子を整えます。特に、赤みやかゆみのある敏感肌に適しています​。

3. 消臭効果

どくだみは、強い消臭効果を持っています。これにより、体臭の軽減や汗の臭いを抑えるために、どくだみチンキを利用することができます​。

4. デトックス効果

どくだみは、利尿作用があり、体内の老廃物を排出するデトックス効果があります。これにより、体内の毒素を排出し、健康を維持する助けになります​ 。

5. 抗アレルギー作用

どくだみには、抗アレルギー作用があるため、アレルギー性皮膚炎や花粉症などの症状緩和に役立ちます。

どくだみチンキの使い方

どくだみチンキは、様々な方法で使用することができます。

1. 外用

どくだみチンキを直接皮膚に塗布します。虫刺されやにきびなど、局所的な皮膚トラブルに対してコットンに染み込ませて使用します。

2. 化粧水

どくだみチンキを精製水で薄めて(1:2の割合が一般的)、化粧水として使います。朝晩のスキンケアの一環として、顔全体に使用することで、美肌効果が期待できます。

3. 入浴剤

どくだみチンキを入浴剤として使うこともできます。浴槽に適量(50ml程度)を入れて入浴することで、全身の皮膚トラブルの緩和やリラックス効果が得られます。

4. ヘアケア

どくだみチンキは、頭皮の健康を促進し、フケやかゆみを軽減する効果があります。シャンプー後にどくだみチンキを頭皮にマッサージすることで、頭皮の炎症を抑え、髪の成長を促すことができます。

5. マウスウォッシュ

どくだみチンキを水で薄めて(1:5の割合が一般的)、マウスウォッシュとして使用することができます。抗菌作用があるため、口内炎や歯茎の炎症を予防する効果があります。

6. アロマスプレー

どくだみチンキを精製水で薄めてスプレーボトルに入れ、アロマスプレーとして使用します。空間の消臭やリフレッシュ効果があり、リラックスしたいときにおすすめです。

7. デオドラント

どくだみチンキを水で薄めて(1:3の割合が一般的)、スプレーボトルに入れてデオドラントとして使用します。脇の下や足の臭いを軽減する効果があります。

8. 入浴剤

お風呂にどくだみチンキを50ml程度加えることで、全身のリラックス効果と皮膚の健康を促進します。入浴後、肌がしっとりし、かゆみや炎症が緩和されます。

9. 虫除けスプレー

どくだみチンキを精製水と混ぜて(1:2の割合が一般的)、虫除けスプレーとして使用します。特に夏場の蚊避けに効果的です。肌に直接スプレーして使用します。

10. 冷湿布

どくだみチンキを冷蔵庫で冷やし、コットンやガーゼに染み込ませて冷湿布として使用します。打撲や筋肉痛の緩和に効果があります。

11. リップケア

どくだみチンキを少量、リップバームに混ぜて使用することで、唇の荒れやひび割れを防ぐことができます。抗炎症作用があるため、唇の健康を保つのに役立ちます。

どくだみチンキ利用上の注意点

どくだみチンキは安全性が比較的高い自然療法ですが、

  • 外用:肌刺激・かぶれ
  • 内服:胃腸不快・肝腎負担・アレルギー
    といった副作用のリスクがあります。

ポイントは「濃度を守ること」「パッチテストを行うこと」「少量から試すこと」です。

どくだみチンキの注意点と副作用

注意点

  • アルコールアレルギー:どくだみチンキにはアルコールが含まれるため、アルコールアレルギーのある人は使用を避けるか、専門医に相談してください。
  • 適切な希釈:肌が敏感な人は、使用前に適切に希釈することを心掛けてください。パッチテストも推奨されます。
  • 目に入らないように注意する。
  • 妊娠中・授乳中の方は、使用前に医師に相談する。
  • 体質によっては、下痢や腹痛などの副作用が出る場合があるため、初めて使用の場合は少量から様子を見ながら使用する。
  • 薬を服用している場合は、医師に相談してから使用する。

副作用

1. 外用による副作用

  • かぶれ・かゆみ・赤み
    個人差がありますが、敏感肌の方やアレルギー体質の方は、原液や濃いチンキを塗ると刺激で赤くなることがあります。
    対策:最初は水で薄めたものをパッチテストしてから使用する。

  • 刺激感・ヒリヒリ感
    傷や湿疹がひどい箇所に原液を塗ると、刺激が強く感じられることがあります。

2. 内服による副作用

  • 胃腸の不快感
    原液を直接飲むとアルコールやどくだみ成分によって胃が荒れる場合があります。
    対策:必ず水やお湯で薄めて少量から始める。

  • 肝臓や腎臓への負担
    長期・大量に摂取すると、どくだみの成分やアルコールが肝臓・腎臓に負担をかける可能性があります。

  • アレルギー反応
    まれに、じんましん・かゆみ・発疹などのアレルギー症状が出ることがあります。

  • 妊娠中・授乳中の影響
    内服は避けた方が安全です。特に妊娠初期は、体に影響する可能性があります。

3. 共通の注意点

  • 市販品・自作どちらでも、保存状態によって雑菌が繁殖することがあります。
    → 冷暗所で密閉保存し、使用期限を守ることが大切です。

  • アルコール濃度が低い場合、防腐効果が不十分になりやすく、雑菌による皮膚トラブルや内服時の健康被害のリスクがあります。

参考サイト

注意点

どくだみチンキは、民間薬として古くから利用されてきたものであり、医薬品ではありません。効果・効能については、科学的に証明されたものはありません。

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